「犬。」


鋭い声に、オレは思わず肩にさわろうとした手を引っ込める。
骸さんは、相変わらずあの微笑を湛えたままソファに座ってた。

「いけない子ですね、まだおあずけでしょう?」
「んな、おあずけったってここンとこずっとじゃないれすか。」

だから、オレ溜まっちまって。
そういって笑ってみせたけど、なんか腹の裡がすっと冷えてく。


「君とするより面白いんですよ。コレ」

コレ。といって顎で示したのは足元に転がる人影。
キツイ目で睨みつけているソレの頭を、骸さんは靴先で転がしながら笑った。


「犬よりも敏感で、いやらしくて、それに…従順で」

ねぇ。ヒバリ?
ソファに座ってた筈の骸さんは、ソレの傍らにしゃがみ込んで、ソレの血に汚れた唇に唇をそっと重ねた。


そんな光景を目の当たりにして、オレは、

「骸さん」
「はい?」

「…そろそろ、抱かせて」



「考えておきます」



やっぱり変わらない笑顔でそう言い放ち、骸さんはそいつと本格的におっぱじめてしまって。しばらくして骸さんの……啼く声とか、聞こえてきたりして。
オレは、骸さん、オレだけのになってくれねェかな、とか、そんな風に考えてしまったりして。


後ろ向きな自分がイヤんなって、2位狩りに行く事にした、負け犬のオレ。




9月18日にメモに書いたもの。
獄ヒバの日なのに獄ヒバを書き損ねたアイタターなあたしです。
しかも設定不詳のときに書いたから何が何だか

20051019UP